医師の退職代行とは

医師の退職・転職理由

医師の退職転職は20年前と比較して10倍以上
昨今医師の退職が急増しています。これには明確な複数の理由があります。

1.臨床研修義務化

今から20年前2004年に医師国会試験に合格した医師から2年間の臨床研修義務化がスタートしました
これはいわゆるスーパーローテーション(内科・外科・小児科・産婦人科・麻酔科・精神科・その他選択科を2~3か月程度でローテーション)であり、基本的には研修をすべて終了しないと希望の科に就職できず、また医療機関の管理者(院長)になれない。といった制度です。
2004年以前は自分の希望の科にまず入局してそこで研修医となりその医局の方針で関連する他科に研修で回るというのが一般的でした。
そのため例えば眼科医や皮膚科医になろうと思っていても当然2年間は入局できず外科や内科などの全身管理を伴う科の研修を行わなければならないという事です。
そのため自分のやりたいことができずあまり関係ない科で勤務しなければならないストレスで研修医の段階で退職といったことも少なくありません。

2.医学部入試は超難関

バブル崩壊後急激に医学部人気が高まりその傾向は右肩上がりで現在も続いています。
現在は東大より医学部へという超進学校でも進路指導するようになり、医学部合格を何人出したか、という事がその高校のステータスにもなっている時代となりました。
確かに医師免許を取得すればほぼ間違いなくどこかの医療機関に就職できますし、比較的高収入を得る事ができます。
しかし医師の業務は過酷です。本当に医師になりたいという意思がないと続けていくことは苦痛を伴います。ところが、最近の進学校は本人の意思とは関係なく成績が優秀だと間違いなく医学部を勧めてきます。すると特に医学に興味もなく医師になりたいわけでもない成績だけが優秀な医師が急増するわけです。
当然勤務し始めてこの仕事は自分にはあっていないと気付いても時すでに遅し、退職するしかないといった事態に陥るわけです。

3.医療機関は超体育会系

これは看護師の退職コラムで解説しましたが、医療機関、特に医師は超体育会系です。
それは医学部時代から叩き込まれ1年生から見たら6年生は神的扱いです。
それが卒業後もずっと続くわけで、先輩医師の意見は絶対です。
また医師は患者さんの責任をあずかる最終責任者ですから当然絶対にミスは許されず時にはかなり厳しい指導を受けることになります。
そのためそういった環境下が苦手な人や前述のように成績優秀なだけで特に医師になりたかったわけでもない人は非常に苦痛を伴います。それ以外にもさまざまな理由で医師の退職は昨今急増しています。

医師が退職することは非常に困難

臨床研修が必修でなかった時代(大学医局の力が絶大に強かった時代)よりは幾分医師の退職、転職は比較的容易となりましたが、それでも医師の退職には多職種より困難を極めます。

理由はやはり人手不足ということもありますが、それ以上に医師の業界は非常に狭いという事が挙げられます。
医師のほとんどは臨床研修終了後どこかの大学医局に所属してキャリアをスタートさせます。就職先が大学病院でなくとも、比較的規模の多い病院はどこかの大学の出向先になっている場合が多く入職時に自動的に入局させられることが少なくありません。
医局のネットワークは強力で学会等で医師同士はかなり強いネットワークで結び付いているためその情報網はすさまじくどの医師がどこを退職して就職したとか開業したとかいう情報はあっというまに広がります。
つまり退職して他の病院に就職しようとしても先に収束先の病院に情報を掴まれていて転職しにくいという事がしばし起きています。
つまり退職して新たなキャリアを形成するためにはこのネットワークをかいくぐり医局の力が及ばない病院へ就職するしかありません。もしくは転科と言って例えば内科⇒美容外科といった全く違う科に移ることができれば比較的転職しやすいかもしれません。

医師の退職理由


これも医療機関や科によって様々な理由がありますが、やはりきつい労働に耐えきれないと言った理由をよく耳にします。
特に手術を行う外科系の科は、働き方改革が法制化された現在でもサービス残業は当たり前で残業代
をきちっと払ってくれる医療機関はほとんど存在しません。医師の残業代は無いというのが暗黙のルールとなっているのです。
それに加え術後患者さんにに何か緊急事態が起こればすぐに呼び出される事も多く、24時間体制で待機している状態が続くこともよくあります。
これは外科に限ったことではなく、患者さんに急変があった場合はその主治医に連絡が行くことは当然で、寧ろ休みだからと言って連絡をしない事の方が問題視されます。
それに加え大学医局の所属していれば学会の発表準備や論文の執筆など、こういった業務を手術の後や
外来の後といった時間外に行わなければならなのです。
当然の如くその時間外労働に残業代はつかずタダ働きといのが普通です。
このような労働環境において前述したコスパ重視の若い医師が耐えられるはずもなく退職に至り
診療以外のない大学医局の関連でない小規模の病院やクリニックもしくは開業という道を若いうち
から選ぶ医師が急増しています。

医師の退職は慎重に


以上のように医師の退職においてはその後の転職先を考慮するうえでも
他の医療職と比較して非常に慎重にならざる得ません。
医療退職パートナーズでは医師の退職、転職も数多く取り扱っており
その業界に精通した医師も所属しているためスムーズな退職・転職を
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